記憶術

第4回 百人一首を憶えてみる

いよいよ文章記憶へ

さて、これまで言葉と言葉を結び付けてきました。

今回からは、それをいよいよ文章化してゆきます。
まずは「百人一首」でやってみましょう。

百人一首は、上の句と下の句があって、大抵は下の句が有名です。
どこかで聞いた事のある方も多いのではないでしょうか。

わが衣手に 雪はふりつつ

とか、

みだれてけさは 物をこそ思へ

などがあります。

さて、それでは今回は、26番貞信公(ていしんこう)のこの歌を取り上げます。

今回のターゲット:26番貞信公

小倉百人一首の作られた山荘、小倉山が冒頭に出てきます。

今回のターゲット

小倉山  峰のもみぢば こころあらば

今ひとたびの みゆきまたなん

おぐらやま みねのもみじは こころあらば いまひとたびの みゆきまたなん

と、読みます。

上の句を分割する

まず、上の句をやってみましょう。

上の句は、「おぐらやま みねのもみじは」です。

これを単語に分けます。

  • おぐらやま
  • もみじ
  • あらば

この5つの言葉を順に結び付けていきます。

今まで色々な言葉を絵に変換してきて一番難しそうなのは、あらば、ですよね。

でも、その前に、おぐらやまや峰も結構難しいのです。

名詞なのですが、イメージにしにくいのです。

1、小倉山

富士山ならイメージできますよね。でも、おぐらやまなんて誰もイメージできません。

なので、

  • かき氷に粒あんが乗っている、小倉かき氷

にしましょう。

2.峰

峰や丘は、山にそっくりです。

記憶する時にしっかりと峰という言葉を結び付けないと、
「山」と出てきてしまいます。

そのあたりを注意しないといけません。

それで、連想法で結びつけるために、もう一つ違う峰が必要ですよね。全く違う山の形をイメージすれば大丈夫ですが、ここはもう一つ、全く違う峰を作る練習をします。

ミネという名前から連想してみます。

峰丘さんとか峰岸さんとかで思い当たる人がいればいいですね。
峰竜太さんや峰不二子というキャラの顔や役柄のイメージを重ね合わせてもいいです。

とにかく、ミネ、という名前で出てくる人を一人作ってみてください。

3.心

簡単ですよね。ハートマークでいいわけです。

あとは、ハート形クッションやハート形ポストカードのアレンジをすればいいわけです。

4.あらば。

これは、アイデアが必要です。

洗い場をイメージして、それが出てきたら「あらば」と読むという手を試しましょう。

洗い場も二つ必要です。なので、

  • 食堂かどこかの食器の洗い場
  • プールかどこかのシャワー=体の洗い場

の2つを用意します。

上の句のそれぞれの言葉を結び付ける

では、それでやってみましょう。

1.小倉山+峰

まず小倉山です。

手に小倉かき氷を持っています。
巨人になって、緑いっぱいの峰に上からべちゃっと押し付けてください。

そうとう大きいかき氷ですよね。

2.峰+もみじ

峰さんの登場です。峰さんがもみじの葉をくわえているのでどうでしょう。

ここの部分は、実際はてにをはが入って、「峰のもみじは」がもとです。

ここはひとつ進めて、峰には「の」、もみじには「は」があると気にしてみてください。

峰さんがもみじを加えて、その絵を思い出すとき、峰、もみじ、が出てくるわけですが、
ここで、「峰のもみじは」とセットにして言葉として出してしまうのです。

3.ももじ+こころ

それができたら、もみじと心です。

こんどのもみじは木にします。もみじの木にハートマークのポストカードをぶら下げます。

4.こころ+あらば

次の心はハート形クッションです。

ハート形クッションを台所の洗い場でザーと水をかけてください。

では、今描いた映像を思い出してみましょう。

絵を思い出しながら元の言葉を引き出します。

  • おぐらやま
  • もみじ
  • あらば

さて、いかがでしたでしょうか。

これに「の」と「は」を加えて、

をぐらやま、みねのもみぢば、こころあらば

とするわけです。

の、は、をキチンと入れて完全な文章として覚える事もできますが、
今は単語を並べてその意味から何となく、てにをはを入れてみる。

というあいまいな方法でやっています。

下の句を

では続けましょう。

上の句と下の句を結び付ける

先に出てくる言葉をみます。

5.あらば+今

今度は体の洗い場、シャワースペースをイメージしてみてください。

そして「今」これもちょっと難しいですが、別のイマに変えます。

部屋の居間にして、その一角にシャワースペースがあるという絵を作ってみてください。

あなたは今、リビングルームにいます。それを、「居間」とします。

そして、何故か居間なのに、壁にシャワーがついています。
まるでプールサイドのシャワーのようです。

それで、洗い場、今、→あらば、いま、と連想します。

これで上の句の単語を結び付けました。

下の句を分割する

  1. ひと
  2. たび の
  3. みゆき
  4. またなん

下の句も5つの言葉に分けました。

それを順番に連結してみましょう。

接続詞のてにをは、は、今回は取り除いています。完全な文章として覚えるのは先にやりますので、まずはてにをは抜きで単語を結び付けます。

6.いま+ひと

今度の居間はさっきと違う居間です。

さっきが自分の部屋ならば、今度はテレビで出てくる超豪華なリビングにします。
そこにふんぞり返った人がいます。人は誰でもいいです。

それが、居間+人、です。

7.ひと+たび

次は、人に旅を結び付けます。

ふんぞり返っていた人と全然違う人が三度笠をして旅に出る様子など思い浮かべられますか?

8.たび+みゆき

人、たびの後は、旅、みゆきです。

まず、旅はタビという音から、下駄や草履でも履けるタビをイメージしてみてください。

そして、みゆきです。

ここは一緒に次のイメージを作ってみましょう。

3つの雪だるまを思い浮かべてください。3つの雪、ミユキ、ですね。

では、タビを3つの雪だるまに乗せましょう。

なお、みゆき(行幸)というのは天皇が来る、という意味です。

9.みゆき+またなん

まず、みゆき。

名前でいってみましょう。

名前を覚えるという講義は別にやりますが、ここではエキスだけ使います。

みゆきという名前で思い浮かぶ人が周囲にいれば、その人がいいです。

いなければ、有名どこなキャラを持ってきます。

鳥居みゆき、中島みゆき、タッチのみゆき。
また、みゆ、ゆきさんを組み合わせてもいいです。
誰かを思い浮かべてください。

次は、またなん

これは、また、なんと分けて、またにインドパンのナンをこすりつける、とか、

「またな!」と去ってゆくシーンをイメージするとか。

はたまた、マージャンなら、待った、ナンとイメージするとか。

音を聞いて、パッとイメージするものを充てます。

 

そして、みゆきさんと、またなんという言葉を結び付けます。

つなげて文章に戻す

それでは26番貞信公の句。
映像を思い出しながら詠んでみましょう。

峰のもみじは、というセットの言葉は出てきましたか?

もし出てこなかったら修正です。

映像の修正-てにをはを絵にする

「峰のもみじは」という部分の修正をしてみます。

ミネ、ノ、モミジ、ワ、と4つに分けて、の、と、わ、も絵にしてしまうのです。

峰の横に野原を持ってくる、モミジの葉っぱに輪をかける。

こんな感じです。

長文を覚える場合、どうしてもテニヲハが覚えにくいところが出てくるので、こうして回避してゆくわけです。

 

今度はもっと早く、スムーズに思い出してみましょう。

いかがでしたでしょうか。

 

これは何回か繰り返して思い出せば、
恐らく一生忘れないと思います。

その時、今、頭にある絵のイメージは全てなくなり、この文章だけ残ります

今回の講義はここまでです。